「英語ってどうやってできるようになったの?」これまでに幾度となく受けた質問。今でこそ翻訳での収入をメインにしている私だけど英語スキルは全くもっての叩き上げ。
TOEICスコアで言うと英文学専攻の大学時代で630。当時はレベル別クラスでも一番下で、周りにはさらっと800点台後半を取る子もいたなかでどうしたらそんなスコアが取れるのか、、、自分には全く見えない世界だった。

大学在学中にニューヨーク&マルタ共和国へ短期の語学留学はした。期間はそれぞれ6週間と2週間。留学前に外人さんと話す恐怖心を克服すべく数ヶ月だけ英会話スクールに通ってから(英会話スクール通いは後にも先にもこの時だけ)行ったものの、授業ではなく日常のシチュエーションで英語を話すことに関しては初挑戦だったため、ホームステイ先で出してもらった食事にDelicious!と言いたいところをDangerous!と言っちゃうような、思う英語が全く口を衝いて出てこない自分のレベルに愕然としたのをよく覚えてる。

そうした恥ずかしい思いをどれだけ体験するかが大事だったのではと今では思うけど。

そして就職し、新入社員当時でTOEIC730(語学留学の効果が少しはあったようです)。しかし入ったのが外資系企業ですから、英語力をアピールできる人というのは900点台を取れる人のことを言うのであって700点台では全くもって厳しいという現実を知り・・・なるべくお金をかけずに英語力をアップさせようと「NHKラジオのビジネス英会話」を聴き始め、1年超でスコアは840になりました。(NHKラジオ講座は本当に安上がりで素晴らしい教材で、今でもいろんな人にオススメしています。)少し実力がついてきたかなと手応えを感じつつあった頃ですが、実際に仕事で使えるレベルだったかというと正直ノーでした。

そして協力隊に参加してベリーズに行くわけですが、英語が公用語の国への派遣だったので、派遣前合宿でもネイティブ講師のハイレベルな授業をみっちり2ヶ月半受けることができたのはラッキーだった。

そして、現地へ。海外の大学院進学を考えてもいたので、2年間で英語力を徹底的に伸ばしたいと意気込んでいた私にはベリーズは天国のような環境。職場でも自宅でも英語漬け、テレビ、新聞、マーケットでの会話、学ぶべき題材の宝庫だった。英語で会話する彼がいたことも正直大いに役に立った(ケンカする時ほどペラペラに話せたりね。)

帰国した2006年時点でTOEICスコアは925。英語漬け生活のおかげですかね。
その後、通訳学校での猛トレーニングを経て、
2008年に955を取ったのが最後。
TOEICで言うと900を超えたあたりから仕事で使えるかもという手応えを感じ始めました。

そして、英語をフルに使う仕事をしている今に至るわけだけど、ご覧の通り帰国子女でもない私の場合、何となく話せるようになったとか最初からセンスがあったとかでは決してなく、なるべく英語に触れる環境に身を置くよう努めながら、しぶとく英語の勉強を続けてきたというのが本当のところ。

たくさん英語に触れて、知らない単語を書き出して覚えて・・・現在でも仕事を通して学び中です。

こんな風に叩き上げで英語を身につけてきたので、英語を何とかしたい、仕事で使えるようになりたいって人の気持ちもよくわかるし、そのためにはどうすればいいのか、私なりの経験から伝えられることがあればなと思う。英語への苦手意識をなくしておくと、いろいろな場面でチャンスも広がるわけだし。

TOEICテストの有効性については否定的な意見も多く聞かれますが、私に限って言えばTOEIC用の勉強はしたことはなく、たくさんの時事英語に触れて楽しく学ぶ中でスコアは自然に伸びていったということは強調したいところです。