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フリーランスとして翻訳の仕事をするようになって3年超(兼業時期も含めて)。いただいているお仕事はビジネス関係が中心で、企業内で使われる資料・製品のマニュアル・ウェブサイト等。業界的には「産業翻訳」とよばれる分野。

そしてフリーランス専業になった今、ぜひとも挑戦したいと思っているのが書籍の翻訳。海外の文献を日本語に訳すことで、日本にない価値観を日本の人に伝えられたら素敵やなと。ボリューム的にも仕事をいただく方法もこれまでとは違い、今の私には大きなチャレンジなのですが、、

海外小説の翻訳者として著名な村上春樹さんと柴田元幸さん共著の「翻訳夜話」という本がある。

この本を読むと、翻訳とはこうあらねばならぬ、こんな勉強をしないとできないというような”べき論”ではなく、翻訳のおもしろさ楽しさについて語られていて、逆に私も努力次第でできるのでは?と思わせてくれる。出版翻訳に感じていた高いハードルがかなり下がったかんじ。 

もうひとつ、この本から教わったのが「文章とは相性のようなものがあるから、共感できる作家、個人的にコミットできるテキストを見つけられるかが、語学力や文章力や努力よりも大切だ」ということ。そこまで思えるテキストと出逢えれば「遊び」感覚で翻訳できるのだとも(産業翻訳ではなかなか味わえない心境に違いない。)

ということで先日、翻訳文献を探しに神楽坂にある「洋書の森」を訪れた。ここには版権フリーの洋書が揃っていて、出版翻訳を考えている編集者や翻訳者が利用する。出版社勤務の方が教えてくれて初めて知った。

果たして、私が興味を持っているようなテーマの本は見つかるのか?

期待値低めで眺め始めてみたら、、、見つかるわ見つかるわ興味深い洋書たちが!!カバーも全部英語(あたりまえ..)の装丁は和書にはないおしゃれ感があり、やたらワクワクさせてくれる。借りられるのは2冊のみなので、厳選に厳選を重ね選び出してきた。

そして今、読み進めているのは「女性の生き方」をテーマにしたノンフィクション作品なのだけど、まさに私の興味と合致する内容で、ぐいぐい惹き込まれながら読んでいるところ。個人的にもコミットできる内容だと思えるので、この本で出版翻訳企画書を作成し、出版社に提案してみようと思っている。

出版社に企画書を持ち込むなんて初めてのことだけど、幸い「どんどん企画持ち込んでください」と言ってくださる方がいるのが心の支え。雲をつかむような話しだと思っていた出版翻訳という道に、ようやく明かりが射してきて、まさにこの写真のような気分。

ここでもよい経過をご報告できるよう、突き進んでみます!

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